夜間・休日のオンコール代行(往診代行)はON CALL

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2024.11.01 インタビュー

【前編】すべての患者さんに最適な医療を〜研修医時代に経験した在宅医療の課題解決への挑戦 (株)on call代表 符 毅欣

最期の瞬間までの生活に向き合う終末期の医療「在宅医療」に魅力を感じた

符:

会社設立の経緯について話すには、まず「在宅医療」との出会いから話す必要があります。私は元々泌尿器科を専門にした臨床医として病院で働いている中で「在宅医療」に出会いました。

患者さんがいろんな病気を抱えながら、ある程度治療する慢性期の状態に入り、その後に治らない病気等を抱えた状態で、どのような生活を最終的には死ぬまで続けていくのかというところに向き合っている終末期の医療として、「在宅医療」を知り、魅力を感じました。

それは自分が医師を志した理由でもあり、実際に臨床をやりながら感じていた「患者さんにとってのベストとは何か」という問いと向き合うことのできるど直球な分野だと思ったんです。

当時は初期研修のプログラムで「在宅医療」を2か月研修をした程度でしたが、ずっと心に残っていました。

長野県で定期訪問診療を行う符代表

そのあと、コロナ禍のときに長野に2年間、泌尿器科医として急性期病院に勤める中で実際に長野の在宅医療の現場を見て、夜間休日の体制が不足していたり、主治医の先生がご高齢の先生たちだったので、もっと若い先生たちの力が在宅医療には必要だと感じていました。

そうしたご縁もあり、『ON CALL』のサービスのテストマーケティングは長野で開始しました。このテストマーケティングでは、課題も多く発見でき、いろいろと学ばせていただいた1年間でした。

その後東京に戻り、本格的にサービスをリリースし、今に至っています。

拡大する事業規模と効率的な往診システムの進化

符:

成長に関しては全てにおいて感じています。事業に関わるスタッフの数や業務内容もそうですし、事業の規模やシステム、顧客医療機関様とその先にいる患者さんの数も増えました。関わる人間の多さやシステムが向上するにつれて、自分たちが提供したいものがより良いものに改善されていっていると日々実感します。

特にシステムの開発は大きいです。元々構想していた「効率が良く、往診へ行く医師を決めて、実際に往診を行う」というフローの仕組みはシステムで実現できるようになりました。

2024年2月22日(木)配信 PR TIMESのプレスリリースより

「誰かに来て欲しい」という患者さんがいて、そのお願いに対して医師が行くというのは、言葉だけだと簡単に聞こえます。しかし、それを実現するためには、「患者さんからの電話を受ける人」や、「対応内容を記録し、内容を医師に共有する人」が必要ですし、医師だって状況を理解して、実際に患者さんのいる現場に行って往診を行い、往診後には「患者さんを診ている医療機関」に記録を残したり、フィードバックをしなければいけません。

その一つひとつの工程を、最初はマニュアルからスタートさせていましたが、WEB上で管理や情報共有のシステム化ができるようになったので、1時間かかっていたものが10分ぐらいでできるようになったりなど、システム開発により理想にどんどん近づいています。

システムの自動化と人員の配置によりクオリティを下げることなく、多くの患者さんの往診を行うことができる仕組み、体制作りを実現できるようになりましたね。

全ての人が最適な医療を、地域格差を超える医療のミッション

符:

ミッションの内容自体は文字通りって言い方もあれですけども、医療を受ける時代や地域、情報を知ってるか知ってないかで、現実的に受けてる医療の差はあると思います。

例えば、「ここに住んでるからこういう医療が受けられる」というのも大切ですが、当社としては、「その地域で受けられるベストな医療は、希望している人が受けられるような環境にあってほしい」と思っています。そう思う理由としては、自分自身に置き換えたときに、どうありたいかという話に尽きるかなと。

単純に自分が在宅医療を受けることを想像したときに、自分がどういう医療を受けたいか、例えば家やどこかで過ごす時にその場所に在宅医療がなくて、病院で過ごすしか選択肢がないのは良くないなと思っているからです。

自分の家族や身近な人がいずれ医療を受ける側となり、死を迎える場所を考えた時に、『ON CALL』があるからこそ、その人が在宅医療を受けたい時に受けられるような未来を、地域の先生たちとともに目指して作っていきたいです。

現在サービスを提供している中心エリアは東京や埼玉、神奈川、千葉など首都圏エリアで、そのエリアには在宅医療の先生がたくさんいますが、地方でも体制やシステムを提供できるようにしたいと考えています。

また、最良の医療という点では、提供されてる在宅医療の中でも、診てくれる医師の先生によって医療の質のばらつきがあるという課題もあります。

医療提供の質のばらつきをなくして、質の良い医療を受けることのできる世界を作りたいですね。

最期は家族と繋がりがある穏やかな場所で

符:

穏やかな場所が良いですね。

在宅医療を選ぶ基準の多くは、家族や身近な人とできるだけ接することができる環境を望むという点です。その人たちに負担がかからない環境が理想だと思います。人によっては、それが自宅かもしれませんし、自宅の近くにある老人ホームという選択肢もあるでしょう。病院ではないように思います。病院は面会制限がありますし、逆に言えば、もし病院がいつでも家族が訪れてコミュニケーションを取れるような場所であれば、それも良いかもしれません。

今の在宅療養の環境が最適かどうかはわかりませんが、私が住んでいる家も在宅療養に適した場所ではないかもしれません。どのような場所が良いかは、そのときになってみないとわからない部分もありますが、やはり自分の家族がすぐに会えることや、家族への負担が少ないことが基準になるでしょう。

私は介護の経験がないのでわかりませんが、介護の負担は想像以上に大きいと思います。それが家族にとって負担にならないのであれば一緒に過ごすのが良いでしょうし、難しければすぐに会いに来られる老人ホームなどの施設も良いかもしれません。

今ではビデオ通話などの手段もありますので、そういった環境が整っている場所であれば、家族との繋がりを身近に感じながら、在宅医療を受けることができると思います。

家族と繋がりがある環境で、いつでも会えるような場所であれば、どこでも良い気がします。

いつかそのような繋がりが続く療養場所を作りたいと考えています。『ON CALL』を通して、どの地域でも在宅医療が充実しているというのも、一つの実現方法だと思っています。



インタビュー後編はこちらからご覧いただけます。

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